INFORMETION 宮本の開発 鋳造技術の展望

株式会社CFD研究所
〒431-1202浜松市西区呉松町3633-2
TEL 053 -484-2911 FAX 053 -487-0101

www.cfdlaboratory.com/cfd@cfdlaboratory.com

 


flow-3d適用


FLOW-3D Preview


ConiferCast Preview


会社概要


CAEサービス
FLOW-3D
Conifer Cast


flow-3d適用事例


宮本の開発


FlowScience社


Simtech/VTT社

お問い合わせ

 

鋳造技術の展望

伸びるダイカストの生産と技術課題

静岡大学工学部教授
中村 保教授

1837年に亜鉛合金活字の鋳造用として発明されたダイカスト技術は、1920年前後にアルミニウム合金やマグネシウム合金に適用され実用化されてきた。その後、図1に示すように、1960年代以降になって生産量が急増し、とくにアルミニウム合金の生産量は2003年には約90万トンに達している。この著しい伸びは、自動車生産の増加によるもので、図2に示すように、約80%が自動車関連である。さらに、最近、自動二輪車の車体にアルミニウム合金のダイカスト一体製品が使われるようになり、アルミニウム合金のダイカスト生産量はますます増加すると考えられる。しかし、自動車、自動二輪車ともに中国や東南アジアでの生産が拡大し、国内の生産量は頭打ちとなり、ダイカスト生産量もその影響を受けざるを得ない状況にある。したがって、今後は、ダイカスト技術力の向上によって、製品の品質向上、リードタイムとコストの削減により、自動車関連新規部品や自動車関連以外への適用範囲の拡大を図ることが重要になる。

ダイカストは溶湯金属を高速で金型内に射出・充填し、短時間に凝固させるため、他の鋳造法に比べて、極めて生産性が高く多量生産向きで、薄肉の複雑形状の製品でも寸法精度良く成形できるという特徴を有する。しかし、凝固時の収縮や溶湯中のガスによってひけ巣、ブローホール等の鋳巣欠陥や、型分割部でのバリが発生するという欠点がある。そのため、製品の強度や延性の低下が問題となるとともに、鋳巣欠陥の穴埋めやバリ取り等の手間のかかる後処理が残るという課題が発生する。
図1ダイカスト生産量の推移 図2アルミニウム合金ダイカスト

そこで、最近は高真空ダイカストやセミソリッドダイカスト法等の開発・実用化が進み、鋳巣等の欠陥が減少し、T6熱処理や溶接が可能になってきている。その結果、高い強度・靱性・延性を要求される自動車の足回りやボディ関係部品への適用が進展すると考えられる。
また、最近はダイカストの数値シミュレーション技術の開発が進み、すでに実用化の域に達している。現在でも、溶湯流れと凝固収縮時の変形解析により、鋳巣欠陥等の予測も可能になってきている。今後は、さらに、溶湯流れ・凝固収縮時の変形解析とともに、ダイカスト金型の温度や変形の連成解析を行うことが可能になれば、バリ等の鋳造欠陥を防止する対策技術や、製品形状寸法劣化の抑制対策技術の提案も可能になると考えられる。今後、ますます、ダイカストの数値シミュレーション技術の発展が期待される。

参考文献:(財)素形材センター研究調査報告書No.580,
平成15年度「素形材産業の新規需要調査報告書」(2004.3),127.

2012年鋳造の展望
2006-2007鋳造の展望(アルミニウム)  2008年鋳造の展望(マグネシウム)   マイスター養成プログラム(静岡大学)
NFORMATION Outline Applicable Develop(宮本の開発) FLOW-3D(機能特徴) ConiferCast(機能特徴)mapお問い合わせ